人気ブログランキング | 話題のタグを見る

2-29 トルファン・夜の宴   9/3


2-29 トルファン・夜の宴   9/3_f0388849_23473419.jpg


夜、ホテルのダンスショーを見に行く。入口で着飾ったダンサーたちが拍手で迎えてくれる。これは気持ちが盛り上がる。舞台と客席は屋外にある。昼は暑いが、夜は湿気がなく涼しくて過ごしやすい。舞台の天井も葡萄蔓の絡まるパーゴラである。客は中国人が多いが、欧米人もちらほら混じっている。

2-29 トルファン・夜の宴   9/3_f0388849_00103212.jpg

最初は客をいじってお笑いみたい掛け合いから始まる。中国人はゲラゲラ笑っているが、我々にはさっぱり分からない。続いてソロの歌が始まる。旋律はアップテンポなインドの映画音楽風である。こちらの声の延ばし方は、コーランのアザーンで聞く声の延ばし方にどこか通じるものがある。やがて踊りが始まる。最初は少人数で緩やかな動きであるが、次第に踊り手の人数も増え動きの激しいものになっていく。男性の踊り手の動きは、ロシアのコサックダンスの動きに似て跳躍なども入り動きが大きい。

2-29 トルファン・夜の宴   9/3_f0388849_23474074.jpg

美人の踊り子については、ぜひ写真に収めておきたい。後ろの方で見物人の後頭部を写しても仕方ない。望遠では暗すぎる。接近して広角で撮らないとだめだ。前の方にじりじりと進んで、最前列の舞台の前ににしゃがみ込んでカメラを構えていた。国籍に関わりなく、カメラを持つ輩は同じようなことを考えるらしい。中国人や欧米系の者もズラズラと最前列に座り込んで一眼レフを構えている。

だいたい皆、狙っている踊り子は2、3人に絞られておりレンズが同じような方向を向いている。そのような子はカメラを向けると、自然にポーズを取ってくれる。相当に慣れているようだ。中には客を見ないで、カメラのレンズの方ばかり見ている子もいる。

2-29 トルファン・夜の宴   9/3_f0388849_23474424.jpg
スポットライトの明かりの中を動き回る踊り子を撮影するのは結構難しい。全体的に暗いのでシャッタースピードが落ちる。動きの早い瞬間を撮ってしまうと画像が流れてしまう。私が持っているのはフィルムカメラの一眼レフだが、ズームレンズは普及判である。シャッターボタンを押してからオートフォーカスのピントが合ってシャッターが跳ね上がるまでの時間にタイムラグが生じる。ポーズの決まった動きの停止した瞬間を撮るのが難しい。これだけの写真を撮るのに相当なコマ数を無駄にしている。



2-29 トルファン・夜の宴   9/3_f0388849_23475143.jpg
宴もたけなわになったころ、踊り子がおいでおいで一緒に踊りましょうと客を誘って舞台に上げる。誘われた方はへらへらと舞台に上がり、最後に皆でステージの上で一緒に踊ることとなった。こうしてカシュガルの夜を体験できたという達成感と舞台観客の一体感が得られ、大いに盛り上がったところでショーはお開きとなった。トルファンの夜は宴で、めでたしめでたし、と





by chukocb400sb | 2019-01-18 04:58 | 2 敦煌からウルムチ | Comments(0)

この旅行記は、シルクロードを西安からベネツィアまでレンタル・オートバイのパックツアーを乗り継ぎ、17年かけて走ってきた記録である。


by 山田 英司