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2-30 達坂城(ダバンチャン)  9/4

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今日はウルムチまでの走行最終日である。8:40にホテルを出発する。市街はすぐ途切れ、土漠の中の直線的な道路を走る。1時間ほど走ると、山岳地帯に差しかかる。ここで休憩となる。この地域は達坂城(ダバンチャン)と呼ばれ、この中国の現地旅行会社の社長の出身地である。新疆烏魯木斉達坂城旅行社という社名の由来となっている。

風景が黒ずんでいる。この地域の土は黒い色をしているのが特色だそうである。黒い風景の中を流れているからだろうか、川の名を白水川という。今は干上がって水の流れはない。ここは交通上の隘路となっており、唐時代には兵を駐在させていたらしい。この谷を抜けたところに白水古城と呼ばれる城跡がある。

ここで道は高速道路と旧道に分かれる。旧道は312号線という国道であるが、現在高速道路の建設が急速に進められている。高速道路は部分的に建設されているので、我々は高速に乗ったり下りたりしながらシルクロードを移動している。高速ができると誰も曲がりくねった細い旧道は使わなくなる。ここの旧道は舗装されているが路面は荒れている。ここから山の中を流れる川沿いに、左岸に高速道路、写真の左の橋となっている部分である。右岸に曲がりくねった旧道が走る。


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今日の移動は240kmだけなので、高速道路を走らずに国道からもそれて脇道を走ろうということになった。次の街までおよそ70kmある。道が一本だけなので、隊列を組まずフリーランということになった。添乗員から無理をしないようにと注意事項を聞く。しかしこの後、この添乗員が一番無茶な走り方をすることになる。

先導車に続いて走り出すが、皆、飛ばす飛ばす。ワインディングロードでは技量の差が出る。上級者は、先導車にもっと早く走れとあおりをかける。あっという間に上級者のグループに置いて行かれた。まあここは自分のペースで行こう。置いて行かれても道が一本だけなので迷う可能性がない。対向車もまずあり得ない。直線的な高速道路をただひたすらフルスロットルで走るよりも、景色の変化のあるこのようなワインディングロードをのんびり走る方がはるかに楽しいものである。




by chukocb400sb | 2019-01-25 05:00 | 2 敦煌からウルムチ | Comments(0)

この旅行記は、シルクロードを西安からベネツィアまでレンタル・オートバイのパックツアーを乗り継ぎ、17年かけて走ってきた記録である。


by 山田 英司